果実障害の非破壊判別

近赤外分光イメージングカメラを用いた果実の障害の非破壊による判別

果物などの農作物の非破壊品質検査のニーズは増しているのではないでしょうか。
近赤外領域の分光イメージング技術は、こういった農作物の非破壊検査に適しています。
ここでは、梨の障害果について、透過光を近赤外領域の分光イメージングカメラにて測定した結果を紹介します。

梨の正常果(左)と水浸果(右)

梨には水梨(みずなし)もしくは水侵果(すいしんか)と呼ばれる障害果があります(右画像)。
これらは、外観からは判断できません。
しかし、近赤外分光イメージングカメラにて透過率を測定すると、正常果と障害果には違いがあることが判りました。
(下記グラフ参照)

正常果および障害果(水侵果)の梨の透過率

そこで、2つのグラフを比較して差異が大きい、710nm, 760nm, 810nmの波長にそれぞれGBRの色を割り付けて画像合成を行いました。
正常果では全体が均一に緑を呈しますが、障害果で黄色と黒色は不均一な画像(下記画像)となり、正常果と障害果を、裁断せずに判別することができました。

梨の分光イメージング画像
梨の分光イメージング画像
正常果(左)と障害果(右)

このように、近赤外領域の分光イメージング画像による疑似カラーシュミレーションを農作物の非破壊品質検査に応用することができることがわかりました。

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